B'z的ハードロック解釈の頂点おすすめ度
★★★★★
究極のB'zがここにある。極限まで濃縮した音像は聞く者を圧倒し,
作品全体が一枚岩のごとく強固な意思で固められている。一音一音
に殺気,愛情,勇気,絶望...人間の感情のほとんどを詰め込みぶ
つける,凄まじい破壊力と説得力を持った作品となった。
最初に驚いたのはその音圧と音ざわりだった。その辺のメタルバンド
では太刀打ちできない凄味がある。なおかつ感じるのは洋楽,しかも
70年代的な音ざわりである。松本の奏でるレスポールの音は,ジミー
・ペイジ,ポール・コゾフ,エース・フレーリーなどといった歴代の
名演を吸収し,現代によみがえらせた。その音は楽曲の説得力を伴い,
古き良きハードロックを想起させる。稲葉も絶大な歌唱力で応戦する。
日本語のロックがここまでかっこいいとは思ってもみなかった。しかも
ポップ畑に片足を突っ込んだB'zから聞けるのである。こんなに嬉しい
ことはない。
日本人でもここまでやれる,ということを強く示した本作はB'z史上の
最高傑作の一つであろう。ロックとは何か,を強く考えさせられる素晴
らしい作品だ。
〜Brotherhood〜おすすめ度
★★★★☆
おそらくB'zのアルバムの中で一番メタル色が強いのではないだろうか。ギターはどれも難しい。TAKの作り出す音色自体ムズイのだが、このアルバムは更にムズイ。
ちなみにシングル曲は普通のギリギリchopを更にメタル色を強めた「ギリギリchop Verson51」(ドラムもベースもパワーアップしてます。)のみです。なのでファンには知られていても一般受けは微妙かもしれません。ですが「Brotherhood」や「ながい愛」「SHINE」なんかは聴けば聴くほど魅力に取り付けれますよ。
エネルギッシュな一枚おすすめ度
★★★★☆
一曲一曲のクオリティが高い。
#1から#2で一気に興奮が高まったところで#3の珠玉のバラード。
#4は数あるアルバム曲の中でも屈指の名曲。
出だしのストリングスからいきなりギターが入り、ハードに仕上がっているが、そのハードな曲調がサビのまっすぐな歌詞をより際立たせている。
最後のサビの
「いつの日か世界が消えてしまっても…」
からラストまでの畳み掛けるような歌詞はストレートながら純粋に相手を思う気持ちが見事に表されており、まさに「ながい愛」というに相応しい。
他にも#6,#11などもおすすめである。
しかし#8.#10などは初めてB'zを聞く人にとってはとっつき辛いかと思われるので☆4とした。
だがそれ以上に他の楽曲に力があり、聞き終わった後には体からエネルギーが湧き上がってくるような感覚にさせてくれる名盤である。
なぜこのままいかなかった?おすすめ度
★★★★★
彼らは僕をfreeやzepに導いてくれた人たちです。
はじめこのアルバムを聴いたときは重いなぁくらいしか思いませんでした。
しかしstones,purple,zep,mr.big,acdc,ccr,pink floyd,nirvana,rhcp,free...とrockを思うがままに聴きまわって改めて聴いてみると、なかなかいいんですよねこのアルバム。歌詞も最近のとは違って大人な感じで。演奏は比べるまでもなく渋いしかっこいいし。特に流れ行く日々はB'zにとってのstairway to heavenやmistreatedに聞こえます。松本さんが、rockbandを始める人に勧めるアルバムとして、2やburnをあげた理由が分かります。松本さんにとってのrockがこの曲に象徴されるとしたら、今のB'zはいったい何なんでしょうか?
rockの殿堂入りをしたバンドとして世界に聴いてもらうとしたら、これしかないと思います。このアルバムやったらrockの本場でも渡り合えるって考えてんのは僕だけかもしれへんけど・・・
下記のレビューは誤解です
おすすめ度 ★★★★★
正確には「優しくさわって じっくりさわって その手でさわって もうすぐ何かが見えるだろう」になります。
この前に「ひろがるウワサに人生をコントロールされて 何も確かめないで 誤解のまま戦争する気かい?」とあるのですが自分の眼で、事実を確かめるのを「その手で触れてごらん」と表現しているように思います。
(発売は7月ですがこの年の3月にNATO軍が、コソボ紛争介入とかでユーゴスラビア空爆を行い、それを暗に批判してるのかな?と当時は個人的に感じました。)
他にも真実のつぼみにそっと手をだせと曲中にあるように、「その手でふれてごらん」といのは決して性的な表現をしてるのではありませんよ。
作品としては前作のSURVIVEからの流れを残しながら、よりシンプルに激しくなっているように思います。
シングルはギリギリchopのみですが、トラック3.Brotherhood 4.長い愛 6.銀の翼で翔べ 11.SHINE が良かったです。聴いてみて下さい。
概要
テクノ系の打ちこみ音がなくなり、彼らの変貌が感じられる10枚目だ。特にシングルのバージョン違いの<2>は、あのMr.BIGのビリーとパットをリズムセクションに迎え、まさに「へヴィーメタルバンド」といったサウンドに仕上がっている。
また、本作では「君」という言葉が歌詞にまったく出てこない。おそらく10年という歳月を越え、ともに歩んできた彼ら2人の関係はもちろん、ファンをはじめとする「彼らが愛するすべての者」との関係を『brotherhood』(兄弟の間柄)としているためだろう。(多田ライコウ)